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工房情報 12月の工房
12月になると正に紙漉き本番のシーズン到来といった季節になります。気温が低くなり、生のままの原料もその状態が安定し易くなり、作業の効率が上がってきます。ただ反面、冬特有の天候が紙を乾燥させる上で、全て都合が良いとはいえない時期に入ってきます。西高東低の冬型の気圧配置と天気予報で告げられる時期になると、決まって美濃では比較的晴天にはなり易いものの、安定した晴天は望めなくなります。板干しによる乾燥を特徴とする私共の工房では、とても悩ましい課題です。漉き上げた和紙を干し板にはり、乾燥のため屋外に並べていくのですが、この冬型の天候は突然急変して、雪や雨が舞い落としてくることがあります。その場合は、大急ぎで干し板を屋内に運び入れるのですが、一日に何度となくこの作業を繰り返すことが頻繁にあります。濡れた紙を板に貼付けながら、外の空模様を眺め、干し板の出し入れに明け暮れる毎日が続きます。室内の乾燥機で干せば良いのではとか、乾燥のための施設を作れば良いのではと助言を頂くことがありますが、板干しならではの風合いを大切にしたいという想いと、冬の風と晴天がより紙の乾燥に欠かせないと考えることから、一見大きなムダとも思えるこの作業を今だに大事にしながら続けています。
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